2022年10月13日から台湾は国境を開放しました
当初はドミトリーなど不可、簡易検査がありましたがそれも2023年春には撤廃
日本は2023年4月までは接種証明もしくは陰性証明の提出が義務付けられていましたが撤廃
コロナ禍明けてから台湾から日本、日本から台湾についてあれこれ個人的に考えてみました。
目次
日本への旅行
訪日数からみる
台湾発の会社なので台湾からの目線で訪日数を分析してみました
2022年10月以降の主な4カ国の日本入国数をグラフ化してみました
台湾
2019年台湾から日本へは約480万人、単純に月平均40万人が訪日。
台湾の人口は2300万なので5人に1人が日本に行った計算に
台湾の開国のタイミングも同じく10月だったのと便数も少なかったが、12月は毎年出国人数が減少するが17万、1月は旧正月もあり約26万、5月には30万に到達、夏休みとなる6月以降40万人前後で推移。
接種証明が不要のニュースから2か月でここまで復活しており、地方空港への復便がされればもっと訪日するのではないかという勢いで2019年平均値に到達
韓国
2019年8月以降日韓関係の悪化につきそれまで平均60万人(多い月は80万人)が半数以下に落ち込んでしまいました。なので韓国に関して2019年の数字を基準とすべきなのか?
韓国は海外旅行解禁もアジアの中では早かったので戻りも早かった
2019年の558万人は軽く超え、2023年は650万見込み
因みに2018年は約750万人が訪日
香港
2019年は229万人で訪日数だけでいえば4位 人口が741万なので3人に1人は訪日という数は多くないがかなりの親日
毎月19万人だったの対し、2023年の平均で16万まで回復
香港は復便が非常に遅く、夏ころから成田、関西を中心に戻ってきたが便数が不足しており、沖縄、名古屋など回復が鈍い。台湾と同じく復便次第で2019年当時に戻る確率は高い
中国
2019年韓国から減少したので入れ替わって1位にそれも950万。
爆買いと言われた頃(2014年)は実はまだ240万ほどしか訪日しておらず、台湾の280万よりも少なかった(実は2014年は訪日数は台湾が韓国と僅差でトップ)
ご存知の通り国境開放が遅く、団体旅行解禁が2023年の8月になったが、福島の汚染水排水の影響もあるかもしれないが訪日数は伸びない
現在個人旅行で訪日している層は北京、上海など都市籍を保持している方が個人旅行で訪日が多い
地方空港への復便がないこもと回復にブレーキをかけている
この4カ国で2023年日本の訪日の6割(下左図)占めている。2019年当時に至っては7割(下右図)を占めている
2019年までは完全に中国に依存ではないかと思えるほど
2023年の方が健全な気がする
確かに今は東京などは欧米の方や東南アジアの方が増えている印象がこのグラウで一目瞭然
円安の中、日本には欧米に向けてプロモーションするのもわかる
台湾や韓国は何もしなくても来てくれるわけではない
特に台湾人は新しもの好き、今旬なところに行きたい、話題なことをしたい(台湾人はミーハー気質でもある)、口コミなどでみんなが行ってるところ押さえたい(意外と冒険心は薄め)
全体的には
全体的な人数でいうと欧米、アメリカの方、東南アジアの方の増加により中国からの激減分を補填。
9月単月では2019年と約9万人差まで追いついてきました。
日本に来たいと思っている人は世界各地にいるってことが証明されていると思います
旅行支出では
2019年の各国の数字はこのようです
2023年7-9月速報値はこちら
金額の増減はあるが、台湾、香港、韓国の方の消費傾向のシェアはあまりかわらないが、以前と比べコトへの消費が増えている。
中国は滞在日数が増えるなかでお買い物に関しては大幅に減少している。
4カ国は伸び率は140~150%、平均は133%
リベンジ旅行感が否めない。要因の一つとしては滞在日数の増加にもあるのではと
中国の滞在日数が怪しいが、2023年9月までに訪日できた層は都市部在住、裕福な層になるのでワーケション的に滞在した方が増えたのかもしれないと推察
韓国が短くなっているが、韓国からは主にリピーターなので以前より全体の費用が高くなってしまったので短めに切り上げている可能性も
台湾、香港に関しては2019年より深夜便の減少、本数の減少と久しぶりの日本ということで滞在がプラス1日になっているようにみえます。
東京は以前は4泊5日が主流でしたが、今は5泊6日に、夏休み時期でもあったのでより長く7泊8日
1週間まるっと出かける傾向にありました。
来年の桜の時期まではこの傾向が強いとみています
こうなるとコトを大事にする欧米豪、買い物するアジア、限られた費用の中でどう効果的にプロモーションかけるかは悩ましくなる一方
今後の台湾人の旅行見通し
円安もかなり追い風になっています
2019年当時は1元が3.5円だったの対し、現在は5円ちかい これはかなり大きい
日本の方が安いのではないかといわれるぐらい。
また台湾国内旅行が非常に値上がりしています。
ちょっと南部や東部のホテルに宿泊しよとしても、1泊二人で2万円以上なんてザラです
その金額を払うんであれば、海外の方がもっといいサービスを受けられるし、旅行に出た感もある
台湾なんてどこの夜市も似たり寄ったりつまらないという意見も
ここ2年以上、台湾で我慢していたのでより海外に出たいのかもしれません。
台湾での報道
https://www.cna.com.tw/news/ahel/202310100080.aspx
https://udn.com/news/story/7266/7470842
弊社データからみると
夏休み後、台湾人の海外旅行への出国人数は全く減少しておらず、秋の2期の連休と夏休みの旅程数を比較すると28%増。
今年は海外旅行には閑散期はないようみえ、その中でも主に日本、韓国への旅行。
弊社の旅行計画中のデータから見る訪問予定都市の成長率1位は東京(74.9%)、京都(56.5%)、沖縄(50.5%),追随して韓国の釜山(48.2%)、ソウル(47.7%)
11,12月紅葉、クリスマス、年末年始は訪日旅行にとって魅力的なシーズンです。
弊社Funlidayのプラットフォーム上にユーザーが既に計画されている予定を分析すると人気の紅葉スポットは下記3つ
清水寺は通年を通して人気なのですが、多くの旅行客が紅葉に包まれた清水寺の壮観な景色を一目みたい、この時期限定の夜間参拝で特別な体験をできることで、必ず訪れるべき「MUST」として計画されている。
紅葉スポットではないが、USJも人気。11月以降のイベント [NO LIMIT Christmas!] が開催。30m超えのクリスマスツリー、ニンテンドースーパーワールドのクリスマスデコレーションでクリスマスの雰囲気を楽しめることが要因。
台湾はお正月を旧暦で祝うため、1月1日は新年を迎える祝日になり、12/30~1/1の3連休。日本でのカウントダウン、お正月の雰囲気を体験したいという希望で浅草寺が人気となっています。
※台湾を含む中華圏は旧正月で正月を祝うため2024年は2/8~14あたりが正月休みに。
日本から海外旅行は?
ワクチン接種証明もしくは陰性証明の提出撤廃がゴールデンウィーク入る直前だったこともあり、そこから予約して海外へなんて方は絶対数が少ないので5月はなかなか伸びず、やっと8月で120万人を超えることが
9月も今年は連休が短いこともあり伸び悩みこのまま年末までいきそうな気配
8月の海外旅行の取り扱い額からみても予約が2019年当時に戻っていないことは歴然。
本当に円安、物価高のあおりを受けて海外に出かける方が全く伸びてきません。
以前は海外にバンバン飛んでいた方もこの3年でやはり生活のペースもできてしまい、環境が変わったのかなとも推察します。
台湾への日本人観光客は?
ここ台湾にいても日本人で溢れかえっていた場所すら日本人が少なく
円安でお得感が薄れ、台湾のホテルが軒並み値上がり。値上がり幅が尋常ではありません。
実際の話ですが、とあるホテルに7月のハイシーズンの週末に宿泊した時よりも11月のオフシーズン週末が1泊あたり1000元ほど値上がっています。簡単に言うと2名2泊で5万円だったのが6万円に。ここ数か月で値上がりがすさまじい
台湾は「安、近、短」だったけど、安いがなくなっていることは大きな痛手
LCCでは弾丸台湾と銘打ってセールをしているがそこまでの起爆剤にはなっていない
肌感になりますが、以前の日本人遭遇率を10とすると
ゴールデンウィーク一時的に日本人がぐっと増え、5ぐらい
夏休みにもチラホラ 4ぐらい
9月以降は 6ぐらい
土日の台北で漁師網バックを販売してるお店に行けば以前は7割ぐらいが日本人だったのが今は4割ぐらいかな
意外なのが大学生(男性)のグループを見かけること
正直、台湾って女性人気は高いが男性は今一つだったので意外でした
今後について
短期的にみて台湾から日本旅行の熱が下がることはないでしょう
12月は旧正月前、祝日もないので台湾人は旅行オフシーズンですが、大幅に客数が減ることはないと弊社データからみても推察します。
2024年の旧正月は2月のため1月も台湾から出国数は伸び悩むと推察します。
既に旧正月、来年の桜シーズンに向けて計画を立てる段階にはいっています。